五月雨の降残してや光堂

20分程歩いていよいよ中尊寺へ。寺は山の上にあるのだが、その登山口付近はさすがに観光地らしく広い駐車場に土産物店、食事処が並ぶ。その隅、バス停の近くにポツンと”弁慶の墓”があったりするのが少し物悲しいけど。
山を登る本堂へと至る道は背の高い松だか杉だかに囲まれた坂道で、”月見坂”と呼ばれている。名前は風流だが、実はこの坂、とんでもなく傾斜が激しい。とてもじゃないけど優雅に月なんて見てられませんよ。
そんな坂を10分弱登り境内へ。中尊寺本堂はこれまた普通のお寺。まあ当たり前なんだけど。で、金色堂自体は保護のために建てられている覆堂内部すっぽりと収まっている。全身金箔に覆われているというのはやっぱりすごいのだけど、仏像も素晴らしく、きれい。ありがた味とか歴史がどうこうとかよくわからないけれど、仏教美術って結構好き。なんか荘厳さを感じるね。

そしてここにもありました、芭蕉の句碑。考えてみれば『奥の細道』なのだから、こちらの史跡名所には彼も訪れていて不思議はないわけで。そう考えると時代は違えど観光地を巡るミーハーなところは人間変わらないのかなあ、と思ったり。