『ブレイブ・ストーリー』上中下

ブレイブ・ストーリー (上) (角川文庫) ブレイブ・ストーリー (中) (角川文庫) ブレイブ・ストーリー (下) (角川文庫)
宮部みゆき角川書店 角川文庫)
中流家庭に育つ小学5年生の三谷亘は仲良しの友達と遊び、新発売のゲームソフトのためにこっそりとお金を貯める、そんな普通の男の子。ところがある日、父親が愛人を作り家を出て行ってしまう。両親の離婚という辛い現実をつきつけられた亘は、同級生の美鶴に誘われ、運命を変える事のできるという<幻界>へと旅立つ。


上巻のほとんどが現実世界での亘のお話。どんな生活を送り、そしてどのようにして<幻界>に旅立つきっかけが起きたかを描く。氏らしく詳細に書かれているのだけれど、父親が出て行く過程はかなりディープ。…これって子供向けなんだよねえ?
<幻界>でのお話しになると今度は逆に物足りなさを感じてしまう。普通のファンタジーなんだよね。


なんかこう、帯に短し襷に長しって感じ。子供向けにしては上巻がきついし、大人向けにしては中、下巻があまりに普通な印象。
そんなにいろいろと求めるのは贅沢か?とも思うが、大好きな宮部氏のファンタジーだからちょっと期待してたんだよねー。
…ま、『ドリームバスター』に期待するか。