『機動戦士ガンダムUC』6巻
福井晴敏 (角川書店 角川コミックス・エース)
大気圏突入時に<ガランシェール>に救助されたバナージと<ユニコーン>。次にラプラスプログラムが示した座標、連邦政府の首都であるダカールに降り立つため地上のジオン残党と共闘してダカール侵攻を画策する…。
ネオ・ジオンと連邦を行ったり来たりのバナージの立場が興味深い。「ラプラスの箱」の鍵であるが故の待遇なのかもしれないが、それでも<ネェル・アーガマ>隊と<ガランシェール>隊、二つの対立しあう組織に属する人達と接する彼は「自分にできる事、するべき事」を模索してゆく。
オードリーは依然政治家宅に足止めをくらい、彼女を地球に連れ出したリディは実家の政治的背景に絡めとられる。一方で連邦の捕虜となったマリーダはオーガスタに送られ、また悲惨なことに…。そしてついに登場したブライト・ノア。随分と核心に絡んでくる彼の今後の動きに期待。