『戦う司書と黒蟻の迷宮』

戦う司書と黒蟻の迷宮 (スーパーダッシュ文庫) 山形石雄 (集英社 スーパーダッシュ文庫
「本」が収められているバントーラ図書館の地下迷宮書庫。その一角に図書館代行であるハミュッツと並ぶ戦闘力を持つとされる武装司書モッカニアは引きこもっていた。神溺教団の侵入を許した時、突如として反乱を起こすモッカニア。彼に何が起こったのか…?


神溺教団戦士ウィンケニー。モッカニアの能力に対抗し得る能力を得た彼は、対モッカニアの戦力として有望視されていた。しかしある事件をきっかけに引きこもってしまったモッカニアを脅威とは見なさなくなった教団は、さしたる戦闘力を持たないウィンケニーに興味を示さなくなった。それでも彼は自己の存在意義のため、モッカニアの全てを知ろうとする。生い立ち、性格、趣味嗜好…。モッカニアの全てを知り、同調した彼は独断でバントーラ図書館に挑む。


前2作に続き、今回も神溺教団側の人間にスポットが当てられている。いや、モッカニアももちろん重要な立ち位置なんだけど。しかしなんだな。武装司書側は詰めが甘いな。簡単に図書館への侵入を許しちゃうし。ウィンケニーの存在と言い、追われる側の方が必死なのかな。