『塩の街』

塩の街 (角川文庫) 有川浩 (角川書店 角川文庫)
ある日突如として空から墜ちてきた巨大な塩の結晶。それは世界各国の大都市に墜ち、その日から人類を身体中が塩化して死に至るという現象が襲う。この災厄を人々は塩害と名付けた。
そんな天変地異の最中、少女は一人の男に出会った。そして恋に落ちた…。


氏のデビュー作にして、<自衛隊三部作>と言われているものの陸自編。
SFっぽい設定もあるが、これは恋愛小説。もうベッタベタの。
「愛は地球なんかを救わない。でも君たちの恋は君たちを救う。僕たちはその余禄にあずかるだけなんだ。」
恋する気持ちはどんな障害をも撥ね除けようとするってか。


いや、面白かった。『空の中』の二人よりも、わかり易い性格なのに不器用な主人公達が微笑ましいったら、もう。