『アイアン・サンライズ』

アイアン・サンライズ (ハヤカワ文庫SF) チャールズ・ストロス (早川書房 ハヤカワSF)
恒星破壊兵器により太陽は超新星化し、惑星モスコウの住人は消滅した。その衝撃波から逃れるべく近隣のコロニーから避難する宇宙船の中にウェンズデイは、居た。しかしモスコウ滅亡の裏にある陰謀に関する書類を見てしまったことから、彼女は何者かに命を狙われることに…!


空から携帯電話が降ってくるという、シュールな幕開けが印象的な『シンギュラリティ・スカイ』の続編。続編とは言え前作を読んでいなくてもOK。前作の主役であるマーティンとレイチェルも出てくるも、こちらの主役は16歳の少女ウェンズデイ。彼女は暗殺者から逃げながら、敵の正体を暴くことを目的とし、マーティンとレイチェルはモスコウから自動的に発進した報復艦隊の阻止を目的として、各星系に散らばったモスコウ大使を守る。そんな彼らの物語が後半に交差して…という感じ。前作ではSF的ガジェットが溢れんばかりだったけれど、今作では控えめ。まあ、その分読み易いのかな。
それ以外に、やたらと日本食が出てくるのが面白い。著者は親日家なのか?


あと、内容とは関係ないのだけど、誤字脱字が目立った。普段あんまり気にならないんだけど、今回は特に気になったな。それだけ多かったということかな。