『夢の守り人』

夢の守り人 (新潮文庫) 上橋菜穂子 (新潮社 新潮文庫
眠ったまま目を覚まさない姪のもとを訪れるタンダ。しかしその原因はわからず、一方で王宮の一の妃も同じような症状にあることが知らされる。そしてその症状はついにチャグムにまで…。その頃バルサは山中で人買いに追われていた青年ユグノを助ける。放浪の歌い手である彼を連れてタンダのもとを訪れるのだが…。


人はなかなか自分の幸福を認められないのかもしれない。だから夢に引き込まれ、もしもの世界を夢想するのかも。不幸であると思い、そこから這い上がるしたたかさも、人の性質なのかもしれないが。
夢が主題であるが故に農民たちの現実が浮き彫りにされた感のあるシリーズ3巻目。
そして呪術師として強力、キャラも強力なトロガイ師の若かりし頃の話でもある。…師の若い頃って、イメージし難いな…(笑)。


しかし「花」がどういったものであるのかが、いまいち良くわからなかったなあ。