『ヒューマンー人類ー』

ヒューマン -人類- (ハヤカワ文庫 SF (1520)) ロバート・J・ソウヤー (早川書房 ハヤカワSF)
ネアンデルタールパララックス>第2巻。
前作ラストで無事自分の世界へと戻ることのできたポンター。そして今度は偶発ではなく意図的に”門”を開き、現代人の住む世界との交流を開始する。再び戻ってきたポンターと現代人のメアリ。二人の間に愛情が芽生えはじめるが、風習、考え、そして何よりも住む世界が異なる。二人の行く末は…?


今作でのメインはネアンデルタール人であるポンターとクロマニヨン人であるメアリの恋愛模様。異なる人種間で交配は可能か?とか遺伝学者であるメアリが考えてしまうあたりが面白い。そしてそこに疑問を持ちつつも、やはり愛は止められないのね。
前作ではネアンデルタール人の世界はネアンデルタール人の視点を通して記述されていたわけだが、今作ではクロマニヨン人(メアリ)の視点を通して記述されることになる。そうすると同じ景色のはずなのにまた違ったものの見方ができる。こういうのも面白い点だなあ。


個人的にはネアンデルタール人が配偶者を男女両方持てる、という設定が引っかかる。バイセクシャルってわけね。…うーん、私って古い考えの人間なんだな。