『ソラリスの陽のもとに』

ソラリスの陽のもとに (ハヤカワ文庫 SF 237) スタニスワフ・レム (早川書房 ハヤカワSF)
ソラリス。謎の海に覆われた惑星。過去の研究から、その海は一つの生命体であると考えられていた。かつては華やかだった「ソラリス学」も今では廃れ、ステーションに常駐するのは3人のみ。そのステーションケルビンは降り立つ。そこで彼は荒れ果てた内部と情緒不安定に陥っている2人、死体となった一人を発見する。観測ステーションでいったい何があったのか…?


全体の1/4くらいは「ソラリス学」についての話。始祖誰々の研究からどんな学説が説かれ、現在の通説がどうであるとか。そしてソラリスの海に関する記述。…途中で少し飽きる。いやこういう一つの世界を新たに構築する描写ってSFらしくてすごく興味深いんだけどねー。基本的には地球外生命体との接触モノ。ただし相手は意思疎通が全くできないため、混乱が生じるところに面白みがあるのだけれど。