展示のコツ

それは自分で手を使って参加できて、さらに作ったものを持って帰れること。


土曜日にイオンで展示を行ったわけだが、周りは工学系がほとんどで「ロボットを作ろう」だの「アクセサリーを作ろう」だの「スライムを作ろう」だのそんなのばかりだったわけで、ただムシを見せて少し実験するだけでは集客力もほとんどなく。まあ、顕微鏡を覗くこと自体が珍しいからか覗いてはくれるのだけど、ものの10分くらいで去ってしまう。そんな散発的なお客が多く、大抵は閑古鳥が鳴いていた。


で、ムシを見た第一声。


うわあ!(気持ち悪っ)。


これが圧倒的に多かった。
で、ムシを見た感想。


ミミズみたい。


これもダントツ。
一人だけしらすみたい」という人がいたけど…。


しかし子供よりも親御さんのほうが興味津々なのには驚いた。子供が飽きて他のところに行こうとしているのにお母さんはじっと顕微鏡を覗いている。「どこに棲んでるんですか?」とかいろいろと質問してくるのはたいてい親御さん。なかには何故かハリガネムシとの関連を訊いてくる親子がいた。何故にハリガネムシ


そんなロボットに興味を惹かれる大多数の子供の中でも希有な存在もいるわけで…。
一人の小学5年生。
やけに楽しそうに顕微鏡に近づいてくる。
そういう子は多いのだが、なにやらぶつぶついいながら覗いている。で、質問「細胞はいくつあるんですか?」…驚いた。小学生の口から細胞なんて言葉が出てくるとは。さらには「排泄物はどうしてるんですか?」……「排泄物」だって。小学5年生でそんな単語まで知ってるんだー。感心。なんかうれしくなって流しっ放しにしていたpptを止めて1枚ずつ説明してあげる。興味深げに見てくれる。
動物に興味があるの?と訊いてみるとヘビが好きなんだそうな。しかし彼曰く「飼いたいのですが母が苦手なもので…」。「母」だって。もう感心しきり。たいていの子は顕微鏡を覗くと「ありがとうございました」と言って去っていくので、礼儀正しい子が多いなあと感心していたのだが、まさかここまでの子がいるとは…。
で、その彼は会場を一周してまた戻ってきて嬉しそうに顕微鏡を覗いて行った。
さらにその後。「もう一回いいですか?」と、またやってきた。


未来の理学部生はっけーん。