『武士道セブンティーン』

武士道セブンティーン (文春文庫) 誉田哲也 (文芸春秋社 文春文庫)
九州は福岡の武道強豪校へと転校した西荻早苗。これまでとは異なる練習風景に戸惑いを憶えつつも剣の道を進む。一方、東松の中核へと成長した磯山香織は後輩指導に余念がなく…。離ればなれになった二人はそれぞれの道を歩んで行く。


何か磯山、丸くなってるなあ。前作始めの頃のトゲトゲな感じも悪くはなかったが、仲間意識を持ち早苗以外の面々とも仲良くやっている彼女も悪くない。一方早苗は慣れない土地での慣れない剣道スタイルに翻弄される。さらには酔っぱらいで理不尽なことを言ってくる顧問吉野とか、剣道を純然たるスポーツとして捉えるレナの存在。いろいろなことがあり、また二人は成長していくのだ。武士道に則って。


そして彼女たち以外の面々もそれぞれに武士道を持っているのだ。武士道バンザイ。